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2013年7月 岡本自治振興会文化部の『水車づくりとそうめん流し』

『水車づくりとそうめん流し』

 

水車(すいしゃ)風車(ふうしゃ)のしくみはおなじだよ!

 

普段、何気なく川の水を見ているかも知れませんが、これは見方を変えるとエネルギーの宝庫だよ!

水が高いところから低いところに流れるときに、水の重さも高いところから低いところに落ちてくるんだけれど、これが位置エネルギーというものだ。遊びながら体験できる水車を皆で作ってみようね?

 

日時:2013年7月27日(土)午後1時30分~3時30分

場所:越前市岡本公民館 多目的ホール

持ち物:500mlのペットボトル2本(キャップ付き)

参加費:300円

定員:小学生の親子20名程度※子どもさんだけの参加もOKです。

 

 

 

2013年福井県立大学のオープンカレッジのご案内

『再生可能エネルギーが語る21世紀』教養・国際関連講座

再生可能エネルギー全量買取り制度が、昨年からスタートしました。このような再生可能エネルギーの政策や動向の中で、福井という地域を軸にその可能性と問題点を検討していきたいと思います。このことは、世界から見た福井の再生可能エネルギーの現在をどのように捉えるかということでもあり、参加者とともに考えてみようと思います。

 

■講師名:

①杉村 和彦(本学 学術教養センター)

②増田 頼保(本学 非常勤講師)

③三国 千秋(北陸大学教育能力開発センター 教授)※

④牛山 泉(足利工業大学 学長、本学 非常勤客員教授)※

⑤山田 理恵(朝日新聞福井総局 記者)※

※他、外部講師予定

 

■タイトル:再生可能エネルギーが語る21世紀

■サブタイトル:福井・日本・世界

66日 テーマ:「再生可能エネルギーのある北陸の地域社会」 三国千秋氏、杉村、増田

613日 テーマ:「再生可能エネルギーの世界動向」山田理恵氏、杉村、増田

627日 テーマ:「福井の再生可能エネルギーの現状」杉村、増田

718日 テーマ:「日本の再生可能エネルギーの展望」牛山泉氏、杉村、増田

時間は19002100で、前半講義・後半参加者との対話形式で開講します。

3月13日に地元協議会での説明会

大滝小水力利用協議会が行ってきたこれまでの1年間を通して、富山県の先進地視察、流量調査、シンポジウムの開催、検討会の開催、事業案の検討や検討会の開催などを行ってきた。

これらのことを、地元の議員会の開催日に合わせて説明を行った。

① 地域活性化にも資する小水力発電利用モデルの考案

1案:街灯として利用する場合に過去の街灯用電気料金からの試算

2案:売電として利用する場合、11月~12月の実験により年間の発電量を予測、全量売電した場合の収入予想(187万円/1年間を出す。夏場を除く約8カ月間の売電を予想。)

 3案:集中豪雨やゲリラ豪雨など防災の視点から砂防ダムに気象レーダーと気象観測センサーと連動させた警報システムの導入案により、発電と防災の両面から考案する。

 

② 地域住民の合意形成・事業計画の立案:

 事項1.大滝小水力利用協議会設立協議会設立のための資料作成。

 方法1.平成24420日:大滝小水力利用協議会(仮称)」設立準備会議を実施。(参加者:大滝区役員、 受託者)

経過1.協議会の参集範囲、人選を審議(別添資料参照) 越前市今立総合支所、越前市環境政策課打合せ、福井県環境政策課打合せ、NPO内部の調整など行った。

実績1.平成24529日:大滝小水力利用協議会設立(岡本公民館)。

事項2.富山県先進地視察の実施(土遊野小水力発電所、常西公園小水力発電所、東町・新東町公民館小水力発電所)。

 方法2.大滝地区組織内の文化部部長:山口長一氏に意向を伺い、富山への視察を希望。マイクロバスはすでに予約済みであった。

 経過2.上坂博亨氏(富山国際大学教授)の指導を受け、土遊野小水力発電所、常西公園小水力発電所、東町・新東町公民館小水力発電所に行くことを決定する。視察には上坂氏から土遊野橋本宅及び、富山市役所環境部環境政策課に視察のお願いの連絡をしてもらう。

実績2.平成24610日:富山県先進地(土遊野小水力発電所、常西公園小水力発電所、東町・新東町公民館小水力発電所)を視察した。

実績3.平成24710日:第1回検討会の実施(大滝公民館)

実績4.平成24918日:第2回検討会の実施(大滝公民館)

実績5.平成25217日:第3回検討会の開催(大滝公民館)

 

③ シンポジウムの開催実施:

平成24529日:上坂博亨氏(富山国際大学教授、富山小水力利用推進協議会会長)

平成241110日:牛山泉氏(足利工業大学学長、英国風車・水車保存協会終身会員)、山根健司氏(山水設計コンサルタント代表)

平成25217日:田中優氏(未来バンク理事長、ap bank顧問)

 

④ 情報提供の実施:大滝小水力利用協議会専用HP立上げや、フェイスブックにも同時に情報提供。福井小水力利用推進協議会理事になり、県内の関係する地域での小水力推進に向けた情報を個別に提供する。1市町1エネルギーおこし事業「ふくいまち・エネおこしネット協議会」席上でも北陸三県で作るEPO(中部環境パートナーシップオフィス)での研究会で大滝の取組状況を発表。これを受けて、中部7県「協働」会議や討論議場でも発表する。

 

[アンケートの質問内容]

1.福井県土木事務所では、現在、災害対策として砂防ダムに放流口設置案が出ています。協議会員としてのご意見はどうお考えですか?

2.砂防ダム水の一部を、紙漉きに利用する前に発電に利用できますが利用してもいいと思いますか?

3.地域外に出ていたお金が、地域に循環できるようになると、どの面にメリットがあると思いますか?

4.大滝小水力利用協議会が検討している小水力発電の電気を、何に利用するといいと思いますか?

5.昨年7月から始まった再生可能エネルギー固定価格買取り制度で、自分の家でも太陽光発電などやってみようと思いましたか?

6.一番不安だと感じることは何ですか?(不安に思われる項目には、いくつでも○をつけてください。)

7.11~12月の実験の結果、夏期4ヶ月を除く8ヶ月間で凡そ最高で55,000kwhの発電が可能という見込みですが、売電すると187万円(1kwh当たり34円、税込35.7円)になります。どう思いますか?

8.試算では、小水力発電に約一千万円以上の設備費用、売電すると凡そ10年以内に元が取れて、その後は全て地域に還元することができたら、何に使ったらいいと思いますか?

9.大滝を始め地域の人口が年々減少していますが、どうしたらいいと思われますか?

10.ゲリラ豪雨について、雨量と流量を瞬時に知らせる地域独自の警報があるといいと思いますか?

2013年2月17日検討会(シンポジウム)のお知らせ

地域に資源と資金が回るようにするには、色々な取組がほかの地域で見られます。そのような取組について、具体的な事例を示していただきながら、大滝の小水力利用に生かせたらいいと思います。

 

開催日時:2月17日(日)午後1時半~4時

 

場  所 :大滝公民館

 

タイトル :『再生可能エネルギーが語る未来:大滝小水力利用とお金の回し方』

 

内  容:・地域資源としての越前和紙の伝統産業と砂防ダムの利水とエネルギーの地産地消をいかに進めるか?

・小水力利用に関するお金をどうするか?

 

プログラム

 ① 1時半~2時(大滝小水力利用協議会 事務局)

『大滝小水力の発電能力と採算性、および利活用プランについて』

② 2時 ~3時(田中 優 氏)

『再生可能エネルギーが語る未来:大滝小水力利用とお金の回し方』

③3時 ~4時 

               『質疑応答』

実験結果

Bitmap
 
  砂防ダムの 観測地点の深さ   A点       B点   Bitmap
 
D=A+B-C点 C点        
  利水部 オーバー 越流水位 ア点 イ点 ウ点 エ点 平均 副堤越流量 オ点 深さ 側溝流量     ダムの越流量 サイフォン管 発電量 利水部ポンプ 総合流量 雨量 天気
ポンプ作動 フロー (cm) (cm) (cm) (cm) (cm) (cm) (ℓ/s) (ℓ/s) (cm) (cm) (ℓ/s) ×0.8で補正 (ℓ/s) (ℓ/s) (kw) (ℓ/s) (ℓ/s) (mm)  
12月2日 2.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.00 0.00 57.4 0.3 0.22 57.4 45.9 12月2日 0.0 56.0 1.85 10.0 66.0 0.0
12月3日 2.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.00 0.00 25.9 0.3 0.19 25.9 20.7 12月3日 0.0 56.0 1.73 10.0 66.0 1.0
12月4日 7.0 5.0 4.5 4.0 3.5 4.25 130.23 90.0 0.3 0.30 90.0 72.0 12月4日 164.2 56.0 1.76 10.0 230.2 16.4 小雨
12月5日 3.0 1.5 2.0 2.0 1.0 1.63 49.79 90.0 0.3 0.30 90.0 72.0 12月5日 83.8 56.0 1.72 10.0 149.8 8.2 小雨
12月6日 8.0 5.5 5.0 5.0 4.5 5.00 153.21 112.5 0.3 0.30 112.5 90.0 12月6日 209.7 56.0 1.70 10.0 275.7 25.2 小雨
12月7日 7.0 4.5 5.0 3.5 3.0 4.00 122.57 112.5 0.3 0.30 112.5 90.0 12月7日 179.1 56.0 1.71 10.0 245.1 22.2 みぞれ
12月8日 7.0 5.5 5.0 5.0 4.0 4.88 149.38 90.0 0.3 0.30 90.0 72.0 12月8日 183.4 56.0 1.70 10.0 249.4 7.8
12月9日 2.0 3.0 2.0 2.0 2.0 2.25 68.95 90.0 0.3 0.30 90.0 72.0 12月9日 102.9 56.0 1.71 10.0 168.9 1.2
12月10日 0-0.5 0.0 0.0 0.0 0.0 0.00 0.00 56-70 0.3 0.30 64.3 51.4 12月10日 8.3 56.0 1.69 10.0 74.3 11.8
12月11日 × 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.00 0.00 56.0 0.3 0.30 55.6 44.4 12月11日 0.0 56.0 1.69 0.0 56.0 24.8 雪・曇り
12月12日 × 3.0 1.5 2.0 2.0 1.0 1.63 49.79 56.0 0.3 0.30 55.6 44.4 12月12日 49.4 56.0 1.70 0.0 105.4 17.8 雪・曇り・晴
12月13日 × 4.0 2.0 2.5 2.0 1.0 1.88 57.46 90.0 0.3 0.30 90.0 72.0 12月13日 91.5 56.0 1.70 0.0 147.5 12.8
12月14日 × 3.5 2.0 2.0 1.5 1.0 1.63 49.79 90.0 0.3 0.30 90.0 72.0 12月14日 83.8 56.0 1.70 0.0 139.8 12.0 晴・雨
12月15日 × 11.0 6.5 7.0 6.5 5.5 6.38 341.86 128.6 0.3 0.30 128.6 102.9 12月15日 414.4 56.0 1.70 0.0 470.4 6.0
12月16日 × 7.5 6.5 6.0 6.5 5.0 6.00 299.30 90.0 0.3 0.30 90.0 72.0 12月16日 333.3 56.0 1.71 0.0 389.3 1.0
12月17日 × 3.0 2.0 2.0 1.5 1.0 1.63 49.79 90.0 0.3 0.30 90.0 72.0 12月17日 83.8 56.0 1.69 0.0 139.8 1.8 晴・曇り・雨
12月18日 × 4.0 2.5 2.5 2.0 1.5 2.13 65.12 90.0 0.3 0.30 90.0 72.0 12月18日 99.1 56.0 1.69 0.0 155.1 4.6 曇り・雨
12月19日 × 1.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.00 0.00 75.0 0.3 0.30 75.0 60.0 12月19日 19.0 56.0 1.68 0.0 75.0 2.4 曇り・晴
12月20日 × × -1.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.00 0.00 56.0 0.3 0.30 55.6 44.4 12月20日 0.0 56.0 1.68 0.0 56.0 9.8 曇り・雪・晴
12月21日 × 0.5 0.0 0.0 0.0 0.0 0.00 0.00 64.3 0.3 0.30 64.3 51.4 12月21日 8.3 56.0 1.67 0.0 64.3 4.2 曇り・雨
12月22日 × 6.0 4.0 3.5 4.0 3.0 3.63 194.39 90.0 0.3 0.30 90.0 72.0 12月22日 228.4 56.0 1.67 0.0 284.4 8.4 雨・曇り
12月23日 × 3.5 2.5 2.5 2.0 1.0 2.00 85.80 75.0 0.3 0.30 75.0 60.0 12月23日 104.8 56.0 1.64 0.0 160.8 5.2 晴・雨
12月24日 × 4.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.00 0.00 83.7 0.3 0.30 83.7 67.0 12月24日 83.7 0.0 終了 0.0 83.7 4.8 曇り・晴
12月25日                     0.3 0.30 90.0 72.0 12月25日 90.0 0.0 終了 0.0 90.0 終了 雪・曇り
平 均                 84.9       84.81 67.8 平 均 114.0 56.0 1.7 4.1 174.0 9.1  
実験データ(流量・発電量・気象などの関連性をまとめたもの)
A点の水量:砂防ダム直下の副堤に流れた水量
B点の水量:砂防ダム直下の副堤から側溝に流れた水量
C点の水量:砂防ダムからサイフォン管を通して発電機に流れた水量
D点の水量:砂防ダムから越流して流れた水量
気象データ・越流量調査.xlsx
Microsoft Excel 30.7 KB

発電実験を皆さんにも見ていただきました。

あいにくの雪でも地域の方々を始め、石川、京都からも実験の様子を見学に来られました。

実験の内容については下記のようなデータを皆様にお渡しいたしました。

 

電圧100v一定    
流量(ℓ/s) 回転数(rpm) 電流(A) 電力(Kw)
30 433 0.4 0.04
35 474 1.4 0.13
40 495 3.2 0.33
45 517 6.1 0.6
50 549 10.6 1.06
55 552 15.2 1.52
56   17.1 1.72
       
       
       
電圧90v一定    
流量(ℓ/s) 回転数(rpm) 電流(A) 電力(Kw)
30 433 0.9 0.08
35 433 2.4 0.21
40 455 5 0.33
45 472 8.7 0.78
50 494 13.9 1.26
55 511 18.5 1.67
56 515 20 1.87
       
       
       
無負荷100v一定    
流量(ℓ/s) 回転数(rpm)    
25.7 システムダウン    
27.5 100v維持不可    
30 444    
35 533    
40 572    
45 633    
50 722    
55 821    
56      

2012年11月~12月岡本砂防ダムで実験開始

実証試験のために丹南土木事務所、越前市、大滝区、利水部などの了解を得ながら、サイフォン管を利用した実験装置を岡本砂防ダム堰堤直下に設置。

 

この試験では、デンヨー社製の小水力発電装置を提供していただき、坪田電工の協力の下実施に至りました。現場では、約800w+1000wの負荷(電気ストーブ2台)を掛け、実験しています。

2012年11月10日シンポジウムが開催されました。

自転車のハブダイナモを利用した工作教室
自転車のハブダイナモを利用した工作教室

大滝地区における小水力利用に向けたシンポジウムの開催についてのごあんない

 

開催日:2012年11月10日(土曜日)

午前の部:会場:越前市生涯学習センター 岡本公民館(研修室)

午前9:30~11:30 

子どもを対象にした小水力発電ワークショップ:

講師:中島洋治郎氏(長野県須坂市で実績)

補助員:増田頼保(NPO法人森のエネルギーフォーラム副理事長)

 

午後の部:会場:越前市大滝町 大滝公民館

午後1:30~2:20  講師:牛山 泉先生(足利工業大学学長、福井県立大学客員教授)

『世界と日本の再生可能エネルギー』

午後2:20~2:40  質疑応答

午後2:50~3:40  講師:山根健司様(山水設計代表)

『山梨県都留市の実践事例報告』

午後3:40~4:00  質疑応答

午後4:00~4:50  講師:上嶋晃智先生(福井工業高等専門学校副校長、教授)

『大滝地区の小水力発電の現状と課題』

午後4:50~5:10  質疑応答

主催:大滝小水力利用協議会

共催:岡本公民館、NPO法人森のエネルギーフォーラム

 

シンポジウムの様子
シンポジウムの様子

2012年7月20日の集中豪雨後、8月にもまた大雨

2012年7月20~21日に引き続いて、8月14~15日、19~20日、9月11~12日。このようなペースで集中的な豪雨が続いて来ましたが、台風の影響も出るのでしょうか?

大滝小水力利用についての一般の方への説明会

2012年7月10日午後7時半~

 

大滝公民館で大滝小水力に関する一般住民の方々への説明会を開催します。

 

 

福井小水力利用推進協議会の設立総会が行われました。

日時:2012年7月1日午後1時半~5時、会場:福井市アオッサ6階607号室

 

福井小水力利用推進協議会の設立総会が行われ、大滝小水力利用協議会メンバーの山下会長、小畑副会長(大滝区長)、石川副会長、上島理事の出席参加。

 

記念フォーラム:13:30~15:30

○ミニ講演「全国の小水力利用の動向」

 講師:中島 大氏(全国小水力利用推進協議会・事務局長)

 

○パネル討論「小水力利用の課題と展望」

 パネラー:中島 大氏

 パネラー:上坂博亨氏(富山国際大学教授、富山県小水力利用推進協議会会長)

 パネラー:高林祐也氏(福井県環境政策課課長)

 コーディネータ:菊沢正裕(福井県立大学教授、福井小水力利用推進協議会準備会会長)

 

設立総会:16:00~17:00

 

岡本砂防ダム周辺の草刈りを行いました。

2012年6月30日午後4時~午後6時まで

 小雨の中で行われた、草刈りは結構広い範囲できれいになりました。

元々、この一帯は公園として利用されていたそうですが、段々鬱蒼とするようになってからは、あまり人が来なくなったそうです。

ところが、最近の報道など注目を集めているところなので、ここはひとつきれいにしようじゃないか?という声が持ち上がり実現されました。

 

小水力の利用研修会

早朝から大滝を出発し、高速道路を利用して富山県へ

 

大滝小水力利用協議会の研修会では、富山県の農業法人「土遊野」の上掛け水車400wと、カーゴインパルス1Kwを見学。敷地内でバッテリーに蓄えた電気を普段は、一般家庭内の電気として利用。不足した時には、北陸電力から購入するハイブリッド・デュアル・パスなエネルギー利用。

 

富山県先進事例の視察研修会での感想

 今回の研修旅行で各議員ともに小水力発電への理解や知識を深めることが出来、また、各自の親睦も深まり、大変有意義な研修となった。ある議員からは「私たちも、土遊野の橋本さんみたにパワフルに行動していかなければいけないな。」との意見もあった。これを機に、大滝地区での更なる小水力に関する議論が活発になることだろう。

 最後に、本研修に協力して頂いた上坂先生御夫妻、(有)土遊野の皆様、富山市環境部環境政策課の皆様、御同行いただいた福井県・越前市職員の皆様、大滝町議員の皆様などその他大勢の方々に深くお礼を申し上げ、報告とさせていただく。

東町・東新町公民館小水力発電所、常西公園小水力発電所(富山市上滝)

常西公園にある開放型水車全体風景
常西公園にある開放型水車全体風景

 次に訪れたのは、常願寺川水系常西合口用水という農業用水を利用した東町・東新町公民館小水力発電所(S型チューブラ水車 有効落差4.48m 最大出力88kW)と、常西公園小水力発電所(開放型下掛水車 有効落差2.00m 最大出力9.9kW)である。

 富山市の河川は、立山連峰からの豊富な水量にめぐまれ、しかも落差が大きい。その中でも、日本有数の急流河川である常願寺川を水源とする常西合口用水を利用し、環境負荷の小さい低炭素社会の実現と再生可能エネルギーの普及・拡大に向けたモデルとして、今年の3月から運転している。用地は、土地改良区のものを利用し、維持管理等は富山市が行っている。また、常西用水に限らず、富山市の河川には有効落差を確保することができるところが多く、さらなる小水力発電が可能であるとのことであった。

 この2つの発電所においても、片方は発電効率がもう一方より劣る下掛水車であったが、これも電気の“見える化”と同じように小水力発電の啓発を目的とし、教育的効果や地域の街並との調和を期待するものであった。ひとつ驚いた事は、下掛水車の羽根が意外に大きく感じられたことであった。周辺の住民からの苦情等はないのかを、説明頂いた富山市環境部環境政策課の方に尋ねたところ、水車の音は近くにいると大きく感じるが道の向こうならなくなるとのことであった。

このように、立山連峰からの豊富な水を利用して 小水力発電を推進する富山市を視察して、同じく昔から豊富な水資源を利用して和紙の産地となった大滝地区でも更なる水資源利用の可能性を見出すことが出来たのではないだろうか?

(有)土遊野 (富山市土)

土遊野の上掛け水車とカーゴインパルス水車
土遊野の上掛け水車とカーゴインパルス水車

富山ICにて、富山国際大学地域学部教授上坂博亨先生及び、福井県、越前市の職員の方々と合流し(有)土遊野へ向かった。(有)土遊野は、1981年に東京から橋本さん御一家が移り住み、1994年に中山間地農業の再生を願い設立された。主に、水稲、平飼養鶏やヤギなどの畜産、蕎麦や養鶏用飼料のコーン等の畑作、シフォンケーキや米粉パン等の加工品の4本を軸として、輸入した飼料や肥料を一切使用しない有畜循環型農業に取り組んでいる。また、農業研修生を受け入れており、現在は8人の20代~30代の若者が農業に従事している。

土遊野では、ターゴインパルス型発電機(総落差13.5m 有効落差11.5m 出力約1kW)と上掛水車(流量0.025㎥/s 出力400W)の2つを視察し、土遊野の橋本順子さんと設計をした上坂先生に説明をして頂いた。

 

この小水力発電システムは、自然サイクルの中で有畜循環型農業を行いながら、エネルギーも含めて自給自足が出来、持続可能な暮らしを実践する目的で設置された。この発電装置を設置するに当たり、本来であれば業者に発注すると1000万円以上の費用が必要であるが、上坂先生主導の研究プロジェクトチームが手掛けたことで、富山県もの作り予算や国の補助金の範囲内で設置することができた。

 

現在、小水力発電は土遊野の私有地内で行い、取水に関しても水利権の発生しない土川の上流部から行っている。そのため、水車小屋の目の前を流れる土川を利用する場合に発生する国土交通省や富山県への水利用に関する認可の必要や電気事業法で定められた30Vまでに抑えなければならないという障害は発生しない。この点は、同じく水利権が関与しない岡本砂防ダムに共通点を見出すことができるであろう。

 

大滝小水力利用協議会設立総会・第1回協議会議事録

平成24年5月29日(敬称略)

■設立総会

1 設立総会(総会資料①)

 

①開会あいさつ(大滝区長 小畑氏)

・大滝神社の宮司さんから話があって、今日実現できると思わなかったが、大変喜ばしい。

・県内のリードモデルとして進めていきたい。


②趣旨説明・経過説明(NPO森のエネルギーフォーラム理事長 杉村氏)

・地域社会の中に古民家や匠がいる。グリーンツーリズムなどで都会から田舎に訪れることがあり、和紙の里での中心の大滝の皆さまにお世話になったのが縁で、大学の授業でもお世話になった。NPOでも増田は自然エネルギーに関心がありバイオマスが使えないか?しかし、一番多くの人に理解してもらえるのは、小水力ではないか?震災後福井県内でもどこか応援できないか?という新たな要素を取り入れ、活用する。

・大滝地区では砂防ダムを活かして、小水力発電が出来ないかという導入検討に至った、住民主導型。

・福井県内でも、原発の問題があって小水力発電が出来ないかという機運が盛り上がってきた。

・福井県もエネルギーの多様化にも示されてきた。

・日本の川は、ヨーロッパ人から見ると滝のようだと言われている。

・地域の社会が支えるものでないと実現できないものである。地元調整等は従来困難なものであるが、見方を変えれば住民主導型とすることで爆発的な推進力を生み出す。

・今日、協議会の立ち上げが大きく広がって行くことを期待している。他の人々と連携して前進したい。


③議事(議長:大滝区長 小畑氏、事務局:NPO森のエネルギーフォーラム副理事長 増田氏)


④会長あいさつ(大滝小水力利用協議会会長 山下氏)

・東北大震災後、再エネ拡大が進んでいるが、大滝区はマイペースで腰を据えて堅実に進めていきたい。

 

2 第1回協議会(総会資料①)

①あいさつ(福井小水力利用推進協議会設立準備会代表 菊沢氏)

・自然克服型の社会から、自然共生型の社会への変革が求められている。

・地域文化が重要である。歴史文化の上に立って行政関係者の協力を得て、科学技術でトップダウン式のものでは通用しなくなった。

・71日に福井小水力利用推進協議会が発足し、市民発の団体。

 ・地域資源を活用する小水力は、地元合意が不可欠

・地元の風習を尊重した上で、科学知見を活用

 

②講演「小水力に関する知識について」(富山県小水力利用推進協議会福会長 上坂氏)

・1930年代には全国に78,000台あった小水力。地域にはエネルギーがあり、従来それは地域で利用されていた。しかし、高度成長の下、エネルギーは電気として買うものへと変化。

・エネルギーの地産地消(≠自給自足)を行う上では、エネルギーを生み出す意味を地域で検討することが重要。

・エネルギーには、流通、自給のそれぞれのエネルギーがあり、流通エネルギーに偏っている現状に対し、自給エネルギーの割合を増やし、エネルギー供給源を二つにするのが『エネルギー・デュアル・パス』

・富山市土にある農業法人「㈲土有野」(橋本代表)が取組む小水力発電設備の事例紹介。


③閉会あいさつ(大滝小水力利用協議会事務局長 梅田氏)

・上坂教授の「小水力に関する知識」を活用して、小水力発電の導入を進めていきたい。

2012年5月29日-大滝小水力利用協議会(仮称)の設立総会

 

 本日、大滝小水力利用協議会(仮称)の設立総会を開催いたします。

大滝小水力利用協議会(仮称)は、福井県越前市大滝町の地区民が平成15年頃、越前和紙の産地である大滝地区にある紙の神様をお祀りしている大瀧神社・岡太(おかもと)神社の上嶋宮司さんたちが、水の利用について考えていたところ、岡本砂防ダムから水を引いて紙漉きに利用しているこの水が使えないか?と考え始めました。その時は、試算したり福井高専の方や県内業者と実験などしてみようと動きましたが、実現できませんでした。

 

 平成23年3月11日の東日本大震災それに続く東京電力福島原子力発電所の放射能汚染事故を契機に、もう一度エネルギーについて考えてみようと、岐阜県にある石徹白(いとしろ)にある小水力発電所へ見学に行きました。

 水量の豊富な地域での小水力発電の可能性は、今後ますます広がりそうです。

 

 一方、地元に活動拠点を置いているNPO法人森のエネルギーフォーラムは2000年頃から地域のエネルギーと地域経済循環をテーマに活動を始め、2002年には特定非営利活動法人設立、2003年には法人登記を終え活動が本格化しました。2010年頃から限界集落での小水力に着目した研究助成の申請を試みますが中々そのハードルは高く、試行錯誤していました。

 

 もう一方では、これも震災・事故後、福井県内の有志が自然発生的に集まり小水力に有望なところの視察会を開催するなどして、福井県内に小水力利用推進協議会を作ろうという動きが連動してきました。

 

 人間国宝の岩野市兵衛さんが、このNPOメンバーと付き合いがあり、大滝地区でも小水力の研修会を実施したという話をされて、それぞれの持ち味を生かした取り組みが出来るのではないか?と考え、福井県の砂防防災課の課長や、県産材住宅推進室の室長、NPOや小水力利用推進のリーダーなどが一堂に大滝に集まり会合を開きました。

 

 

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